RMピエール・パイヤール来日。ブージィで200年続くメゾンのワイン造りをご紹介。
ブージィに200年続く歴史あるメゾン、ピエール・パイヤールで現在当主を務めるのは8代目にあたるパイヤール兄弟。 今回弟のカンタン・パイヤール氏が初来日し、当店でテイスティングセミナーが開催されました。ピエール・パイヤールが大切にしていること、各キュヴェの特徴についてセミナーの内容をお伝えします。
栄養価の高い健康な土壌へのこだわり
ピエール・パイヤールが大切にしていることの1つ目は、"土壌"。
1950年〜60年代にかけてシャンパーニュの需要が急速に高まったことにより、農薬や殺虫剤、化学肥料の使用が急増した影響で土壌が痩せほそってしまった背景があり、ピエール・パイヤールでは20年以上化学肥料などの使用を取り止めています。
有機物をたくさん含んでいる土壌が健康な土壌であると考え、土の中に生息する虫や菌類の数を増やすことで食物連鎖の活性化を試み、自社で作った堆肥にこだわり、より栄養素の高い有機物を畑にプラスしています。また、カバークロップ(ブドウの木の間に雑草やバラ等を植えること)等で、枯れ葉や木の皮などが土に還ることにより、有機物が生み出されるサイクルも作っています。
健康な土壌は匂いを嗅ぐと、湿ったマッシュルームのような香りがするため、2〜3年おきに土壌有機物の数値を確認し、健康な土壌を維持しています。
高品質なブドウの木が生み出す完熟ブドウ
2つ目は、"ブドウの木"。
1950年代からクローン・セレクションを起用する生産者が増加していくなかで、ピエール・パイヤールはあくまでも自社畑の良い個体のクローンにこだわり、代々マサル・セレクションで良いものを植え続けてきました。
そのマサル・セレクションの大元となるのが、1960〜70年代に植えられたモトレットとマイユレットの2区画で、マザークロップ=母なる木と呼ばれています。
マサル・セレクションに固執しているわけではなく、近年ではブルゴーニュからクローンを購入し、近い将来自社のワインに使用しようとする新たな試みも見られます。
また、過去10年間補糖をしておらず、高品質なブドウの木であるがゆえに、完熟するまでしっかり待つことで、自然な甘さを持ったブドウが収穫できます。
じっくりと熟成が進む天然の地下セラー
3つ目は、長期熟成に適した"セラー"。
ワイナリーの地下15mに天然のチョークのセラーを保有し、スタンダード・キュヴェで3〜4年、ミレジメになると10年以上の熟成期間を設けます。
年間を通して気温は約10℃ほど、湿度も安定しているため、瓶内二次発酵や熟成の過程が非常にゆっくりと進み、各要素がなめらかで綺麗なテクスチャーとなって統合していきます。
このセラーはピエール・パイヤールに代々受け継がれてきた貴重な財産のうちのひとつと言えるでしょう。
テイスティング
Les Parcelles Grand Cru
モトレットとマイユレット以外の区画をすべてブレンドし、ベースとなる年の個性を表現するため、毎年75〜80%はベースヴィンテージワインが占めています。
リンゴの蜜やハチミツ、熟したフルーツの香り。芳醇でボリューム感があり、旨味がしっかりと感じられます。フレッシュ感と熟成の複雑味。濃密な甘い果実の香りがありながら後味はドライ。ミネラルと爽やかな酸の綺麗な印象が残るため、重厚さだけではないバランスの良い味わいです。
Les Mottelettes Blanc de Blancs 2013
モトレットはピエール・パイヤールのシャルドネの生みの親と言える区画。
白い花やミネラルを感じる火打ち石のニュアンスや、フレッシュなリンゴの爽やかな香り。芳醇で酸は柔らかく酵母由来の旨味が感じられます。後味はレモンのような綺麗な酸が残ります。
【コート・デ・ブラン地区とブージィ村のシャルドネの違いとは】
ブージィ村の粘土質の厚さ、真南の斜面から、広がりのあるボリューム感、ブージィらしいアタックの強さが出ています。シトラスのような爽やかさ、エキゾチックなニュアンスが出る事もあります。
一方コート・デ・ブラン地区は、非常にフローラルで、少し硬さもあり、グリーンフルーツのニュアンスが強く、酸度がブージィよりも圧倒的に高い特徴があります。
Les Maillerettes Blanc de Noirs 2013
マイユレットはピノ・ノワールの単一区画で、モトレットと同様にその年の個性を表現するため、2007年から毎年作り続けられています。
トーストの芳ばしい香りとジューシーなリンゴの蜜の甘い香り。後味は爽やかで柔らかい酸味が続きます。アタックは重厚でしっかりとボリューム感があるブージィのピノ・ノワールらしさが出ていますが、その後はドライで綺麗な酸が締めてくれるバランスの良さがあります。
Millesime 2006
セパージュはピノ・ノワールとシャルドネが50%ずつで、樹齢が最低でも40年以上の古い区画のブドウのみを使い、セラーで10年以上熟成してからリリースされます。
凝縮感のある赤い果実のアロマ。マッシュルームの香りのような複雑な熟成感もあり、バターや焼き立てのパン、ブリオッシュなど酵母に由来する部分がきれいに溶け込んでいます。
来日を記念したサイン入りボトルを掲載
来日を記念し数量限定でサイン入りボトルを発売。この機会にぜひピエール・パイヤールの独自スタイルと高い品質をお楽しみ下さい。
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ピエール・パイヤール ブラン・ド・ブラン レ・モトレット 2019
ブージィのユニークな単一畑から造られるブラン・ド・ブラン。フルボディでリッチ、かつピュアな味わいを純粋に表現。
ピエール・パイヤール ヴェルズネイ グラン・クリュ 2019
’’モンターニュ・ド・ランスのさまざまなテロワールを表現する’’という野心的なプロジェクトの一つ、ヴェルズネイ。しっかりとしたストラクチャーを保ちながらも、控えめでかつ力強いシャンパーニュです。
ピエール・パイヤール ヴェルズネイ グラン・クリュ 2018
’’モンターニュ・ド・ランスのさまざまなテロワールを表現する’’という野心的なプロジェクトの一つ、ヴェルズネイ。しっかりとしたストラクチャーを保ちながらも、控えめでかつ力強いシャンパーニュです。
’’モンターニュ・ド・ランスのさまざまなテロワールを表現する’’という野心的なプロジェクトの一つ、リュド。複雑味やミネラル、塩味が加わり、テロワールが顕著に反映された一本。
’’モンターニュ・ド・ランスのさまざまなテロワールを表現する’’という野心的なプロジェクトの一つ、リュド。複雑味やミネラル、塩味が加わり、テロワールが顕著に反映された一本。
グランクリュ・ブージィ産のピノ・ノワールとシャルドネをブレンド。力強くもエレガントなスタンダード・キュヴェ。
ピエール・パイヤール ブラン・ド・ブラン レ・モトレット 2018
ブージィのユニークな単一畑から造られるブラン・ド・ブラン。純粋さと力強さを併せ持つ独自のスタイル。
ピエール・パイヤール ブラン・ド・ノワール レ・マイユレット 2019
特級ブージィ村の単一畑から造られるブラン・ド・ノワール。古樹から生まれる肉厚でエネルギッシュな極上品です。
営業日のご案内
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