コトー・シャンプノワの深い話 〜泡の向こう側に見える、シャンパーニュの真実〜
【特集】コトー・シャンプノワの深い話
―― 泡の向こう側に見える、シャンパーニュの真実

シャンパーニュといえば、煌びやかな泡。
祝宴の象徴であり、世界で最も愛されるスパークリングワインです。
しかし、その「泡」のヴェールを一枚剥ぎ取ったとき、そこにはブドウ本来の力強い表情と、土地(テロワール)の真実が隠されていることをご存知でしょうか。
今回の特集は、「コトー・シャンプノワ(Coteaux Champenois)」。
シャンパーニュ地方で造られる、極めて希少なスティルワイン(非発泡性ワイン)のお話です。
これは単なる「泡のないシャンパン」ではありません。
真の愛好家だけが辿り着く、シャンパーニュの原点にして到達点。その深い世界へご案内します。
1. 歴史への回帰 ―― 王たちが愛した「本来の姿」
「シャンパーニュ地方のワイン」と聞いて、誰もが泡を想像するようになったのは、ワインの長い歴史から見れば比較的最近のことです。
実は、あのドン・ペリニヨン修道士が活躍するよりも遥か昔、この地で造られていたのは「赤のスティルワイン」でした。
フランスの歴代国王が戴冠式を行ったランスの地で、宴の席に振る舞われていたのは、泡立つワインではなく、この地方のピノ・ノワールから造られた赤ワインだったのです。当時、シャンパーニュ地方の赤ワインは、ブルゴーニュワインと王宮の寵愛を競い合うほどの地位にありました。
つまり、コトー・シャンプノワを味わうことは、流行としてのワインを飲むことではありません。
「かつて王たちが愛した、シャンパーニュ本来の姿」へと思いを馳せる、歴史的な体験なのです。
2. 気候変動という、皮肉な恩恵
なぜ今、世界のソムリエや愛好家が再びコトー・シャンプノワに熱視線を送っているのでしょうか?
その背景には、地球温暖化という現代の事情が深く関わっています。
かつて、シャンパーニュ地方はブドウ栽培の北限と言われ、赤ワインを造るには「寒すぎる」年がほとんどでした。酸が強く、糖度が上がりきらないブドウは、泡(二次発酵とドサージュ)の力を借りてバランスを取るのが最適解だったのです。
しかし、近年の気候変動により、状況は一変しました。
ブドウはしっかりと完熟し、ブルゴーニュのグラン・クリュにも匹敵するような、凝縮感と深みのあるワインが造れるようになったのです。
3. 究極の希少性 ―― 生産者の「矜持」を飲む
コトー・シャンプノワが市場にほとんど出回らないのには、経済的な理由があります。
シャンパーニュ地方のブドウは非常に高価です。生産者にとって、手塩にかけて育てたブドウをスパークリングの「シャンパーニュ」として出荷することは、最も収益性の高い選択です。
それをあえて、泡のないスティルワインとして世に出す。
これは、「泡に頼らなくても、このブドウはこれほどまでに素晴らしい」という、生産者の絶対的な自信と矜持(プライド)の表れに他なりません。
造られるのは、天候に恵まれた特に優れた年のみ。そして、選ばれるのは特級(グラン・クリュ)や一級の最上の区画のみ。生産本数は、わずか数百本から数千本という世界です。
4. テロワールと味わい ―― 赤と白の個性
コトー・シャンプノワには、土地の個性がダイレクトに現れます。
Rouge(赤):ピノ・ノワールの聖地が生む「ミネラル」
アイ(Ay)、アンボネイ(Ambonnay)、ブージー(Bouzy)。ピノ・ノワールの聖地と呼ばれる村々から生まれる赤は、華やかな果実味の中に、シャンパーニュ特有の石灰質土壌由来の「鋭いミネラル」と「酸」が走ります。ブルゴーニュのような妖艶さに加え、どこか冷涼で硬質な美しさを秘めています。
Blanc(白):研ぎ澄まされた「純粋さ」
シャルドネから造られる白は、まさに「石灰のジュース」。泡に邪魔されることなく、突き抜けるような酸と、塩味さえ感じるほどのミネラル感が口の中に広がります。
5. ガストロノミー ―― どう楽しむか?
もし幸運にもコトー・シャンプノワを手に入れたなら、その楽しみ方にもこだわりを。
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● グラス
細長いフルートグラスは避けてください。ブルゴーニュ型の大きなグラスを用意し、香りを十分に開かせましょう。 -
● 温度
冷やしすぎは禁物です。白なら10〜12度、赤なら14〜16度程度で、複雑な香りの層を感じ取ってください。 -
● ペアリング
赤:鴨肉のロースト、ジビエ、あるいはマグロの赤身など、血のニュアンスがある食材と。
白:牡蠣や甲殻類、上質な白身魚のムニエル、コンテチーズと。
静寂の中でこそ響く、ブドウの歌声。
泡の向こう側にある「深いシャンパーニュ」の世界を、
ぜひご堪能ください。
ルイ・ロデレール コトー・シャンプノワ・ブラン オマージュ・ア・カミーユ 2019
自社畑の優れたテロワールを表現すべく仕立てられた、深みと骨格を備えたエレガントな白ワイン。
ルイ・ロデレール コトー・シャンプノワ・ルージュ オマージュ・ア・カミーユ 2019
自社畑の優れたテロワールを表現すべく仕立てられた、繊細で香り高いピノ・ノワールを使用した赤ワイン。
エグリ・ウーリエ コトー・シャンプノワ・グラン・クリュ・アンボネイ・ルージュ 2020
シャンパーニュ最高峰のピノ・ノワールから醸されたスティルワイン。
エグリ・ウーリエ コトー・シャンプノワ・グラン・クリュ・アンボネイ・ルージュ 2021
シャンパーニュ最高峰のピノ・ノワールから醸されたスティルワイン。
エグリ・ウーリエ コトー・シャンプノワ・グラン・クリュ・アンボネイ・ルージュ 2022
ピノ・ノワールの聖地アンボネイ村から生まれた、エグリ・ウーリエ。豊富なミネラルと樽由来の特長で魅了。RM、アンボネイ村、ピノ・ノワール100%、750ml、2022年。
エミリアン・フヌイユ コトー・シャンプノワ レ・ピュイ・エ・レ・ジリ 2019
ビオディナミとナチュラルワインの革新者 エミリアン・フヌイユ。完全無添加のプティ・メリエをブレンドしたコトー・シャンプノワです。
エミリアン・フヌイユ コトー・シャンプノワ レ・リュイソー 2020
ビオディナミとナチュラルワインの革新者 エミリアン・フヌイユ。セルミエのテロワールを表現するムニエ100%コトー・シャンプノワです。
エミリアン・フヌイユ コトー・シャンプノワ レ・ババジ 2020
生産本数650本。ビオディナミとナチュラルワインの革新者 エミリアン・フヌイユ。樹齢45年、シャムリー村のリューディ"レ・ババジ"のムニエ100%コトー・シャンプノワです。
エミリアン・フヌイユ コトー・シャンプノワ レ・リュイソー 2020【マグナム】
ビオディナミとナチュラルワインの革新者 エミリアン・フヌイユ。セルミエのテロワールを表現するムニエ100%コトー・シャンプノワです。
エミリアン・フヌイユ コトー・シャンプノワ レ・ババジ 2020【マグナム】
ビオディナミとナチュラルワインの革新者 エミリアン・フヌイユ。樹齢45年、シャムリー村のリューディ"レ・ババジ"のムニエ100%コトー・シャンプノワです。
ポール・バラ コトーシャンプノワ ブージィ ルージュ 2020
【年一度の入荷】最高品質のブージィ・ルージュ。古くより愛飲されてきたシャンパーニュ地方の希少な非発泡性ワインです。
マルゲ コトー・シャンプノワ アンボネイ PN&CH 2021
革新的な5代目ブノワ・マルゲがビオディナミ栽培と馬耕で手がける、アンボネイ村の稀少な白のスティルワイン。ピノ・ノワールとシャルドネのブレンドが織りなす、透明感と凝縮感を兼ね備えた2021年ヴィンテージの傑作。
フォレ・ラミヨンの初リリース赤ワイン。ムニエとピノ・ノワール半々のブレンド。無濾過・無清澄で赤い果実の軽やかさと樽の力強さが調和した味わい。
エグリ・ウーリエ コトー・シャンプノワ・グラン・クリュ・アンボネイ・ルージュ 2018
シャンパーニュ最高峰のピノ・ノワールから醸されたスティルワイン。
エミリアン・フヌイユ コトー・シャンプノワ マコネット・ロゼ 2020
生産本数400本。ビオディナミとナチュラルワインの革新者 エミリアン・フヌイユが手掛けるピノ・ノワールで造るドメーヌ初のロゼ・コトー・シャンプノワ。
ドゥ・ヴノージュ コトー・シャンプノワ ルージュ ラ・フォレ 2018
1837年創業の名門ドゥ・ヴノージュが、ルイ14世が愛したレ・リセ村の単一畑「ラ・フォレ(森)」で造る稀少な赤のスティルワイン。1973-77年植樹の古木ピノ・ノワール100%使用。生産量わずか1000本の芸術的な一本。
ドゥ・ヴノージュ コトー・シャンプノワ ブラン シャハール・アドナイ 2018
名門ドゥ・ヴノージュが造る、生産量わずか1000本の稀少な白のコトー・シャンプノワ。レ・リセ村の古木シャルドネ80%に稀少なピノ・ブラン20%をブレンド。「神の夜明け」を意味する神聖な名を冠した、透明感と複雑さを兼ね備えた芸術的な一本です。
営業日のご案内
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