2026.9月 ビオディナミの先駆者の遺志を継いで。ド・スーザを新時代へ導く3つの才能
父の遺志を継ぐ3人の若き才能
2023年1月、シャンパーニュ地方におけるビオディナミ農法の先駆者として知られた3代目エリック・ド・スーザが、惜しまれつつこの世を去りました。偉大なる父の跡を継いだのは、長女シャルロット、次女ジュリー、そして長男ヴァランタンの3人の子供たちです。
コート・デ・ブランのグラン・クリュ(特級村)であるアヴィーズに根差す家族経営の小さなメゾンは今、次世代の情熱によって新たな輝きを放ち始めています。本特集では、受け継がれる哲学と、彼らが描く未来のシャンパーニュ造りに迫ります。三者が力を合わせる畑づくり
ド・スーザの真髄は、「ワインの品質はブドウの品質から」という信念に基づく、徹底したビオディナミ農法にあります。現在、メゾンでは3人の子供たちがそれぞれの個性を生かしながら協力してワイナリーを支えています。
彼らが守るアヴィーズのチョーク質土壌には、古代生物の化石が眠っています。化学肥料を一切排し、イラクサやカモミールの自家製プレパラシオン(調合剤)を散布。さらに、農耕馬カプシーヌとともに畑を耕し、秋から冬には羊を放牧して自然のサイクルを循環させることで、微生物が躍動する「生きた土壌」を育んでいます。末っ子のヴァランタンは、姉たちを支えながら畑やカーヴで着実に経験を重ね、次の時代を担う存在として成長しています。
テロワールを映し出すこだわりの醸造
栽培における彼らのこだわりは、極限まで「完熟を待つ」こと。通常、酸を残すために早摘みされがちなシャンパーニュですが、同メゾンの古木(平均樹齢45年以上)は地中深くまで根を張りミネラルを吸収するため、完熟させても豊かな酸とフレッシュさが失われません。
醸造においてもテロワール(畑の個性)への敬意は貫かれています。キュヴェによってはホウロウでコーティングされたタンクを用い、ピュアな果実味を抽出。一方、プレステージ・キュヴェの樽発酵には、ブドウを収穫した村の森で育った樫の木から作られた樽を使用するという徹底ぶりです。さらに、区画ごとの個性を尊重する木製の卵型タンクを導入するなど、微細なニュアンスを引き出すための工夫が随所に凝らされています。
時を超えて響き合う味わい
3人の情熱が結実したワインは、力強さと透明感が同居する唯一無二のスタイルです。 代表作である「キュヴェ・デ・コダリー」は、特級畑の古樹シャルドネを100%使用。木樽での発酵と長期の瓶内熟成を経て生まれるブラン・ド・ブラン(白ブドウのみで造られるシャンパーニュ)です。グラスに注ぐと、蜂蜜やブリオッシュ、白い花の芳醇なアロマが立ち上り、濃密な旨みと滑らかな酸が幾重にも重なります。コダリーとは「ワインの余韻」を意味するフランス語。その名の通り、果てしなく続く美しい余韻に心奪われることでしょう。 また、アヴィーズ、アイ、アンボネイという3つの偉大な特級村をブレンドした意欲作「3A(トロワ・アー)」では、白ブドウの繊細さと黒ブドウの力強さが見事な調和を見せます。
先代が切り拓いたビオディナミの道は、3人の子供たちによってより深く、より美しく耕されています。生命力に満ちた新時代のド・スーザを、ぜひ一度ご堪能ください。
コート・デ・ブラン地区、銘醸地のシャルドネを贅沢にもアッサンブラージュした完成度の高いブラン・ド・ブランです。
ド・スーザ キュヴェ トロワ・アー グラン・クリュ (デゴルジュマン 11_2022/06)
3つの特級村の個性が交差。シャルドネの気品とピノ・ノワールの豊潤さが美しく調和する至高のキュヴェ。
営業日のご案内
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