新世代の女性グローワー

マルヌ右岸の小さな村、ラ・ヌヴィル・オー・ラリス村に本拠を置くマチルド・サヴォイ。 2017年に家業に参画し、すぐに協同同組合から離脱。畑もビオロジックに転換し、 2019年から自身の名義でのシャンパーニュの醸造に着手しています。

この村で元詰めをしているグローワーはおらず、村の中にもブドウ畑はごく僅か。マチルドは隣村に3.5haの畑を所有し、その9割がムニエです。ムニエ品種の可能性と潜在性を信じるマチルドは、デビューからムニエ100%のキュヴェで勝負を掛け、既にヨーロッパで好評を博しています。

マセラシオン法で造るロゼ・シャンパーニュ

ブラン・ド・ノワールのムニエは、手摘みで収穫した二つのリュー・ディのブドウを一緒に圧搾して、ステンレスタンクで発酵。マロラクティック発酵は行わずに引き続きタンクで熟成します。

赤ワインのムニエは、手摘みで収穫後、除梗して軽く破砕。ステンレスタンクで4日間マセラシオン・カルボニックを実施。この間、1日2回のルモンタージュ(撹拌作業)を行います。

タンクは開放式のオープントップで、二酸化炭素の注入は行わず、自重で潰れたブドウから出てきた二酸化炭素を利用します。圧搾後、2/3をフレンチ・オークのバリックに移し、1/3はステンレスタンクでマロラクティック発酵。

5ヶ月の熟成後、ブラン・ド・ノワールと赤ワインをブレンドして無清澄で2023年2月にティラージュ。瓶内二次発酵とマチュラシオン・シュール・リー。ルミュアージュを手動で行い、2024年5月にデゴルジュマン。
ドサージュは6g/L、総生産量650本。