特級ブジィー村を代表するRM「ジャン・ヴェッセル」を訪問しました
ランスから車でおよそ30分、特級村ブジィーを代表するRM、ジャン・ヴェッセルを訪問。
家族経営のジャン・ヴェッセルはまるで友人宅を訪れたかのような温かな雰囲気に包まれています。
日本でも人気の彼らのシャンパーニュがどのように造られているのかを詳しくご紹介します。
畑への情熱が伝わる美しいブドウ樹
シャンパーニュ地方で一番小さなクロから生まれるル・プティ・クロ
ジャン・ヴェッセルの敷地内にはclos(クロ=石垣や壁で周囲を囲まれた畑)があり、大切に育てられたピノ・ノワールが栽培されています。
「ここはシャンパーニュ地方で一番小さなクロなんです。」と現当主デルフィーヌさんの言葉通り、0.08haのその畑はあっという間に歩いて一周出来る程のささやかな大きさ。
元々はプライベート用として仕込んでいたもので、現在は3樽分だけを特別に「ル・プティ・クロ」としてリリースしているのだそうです。
豊潤な果実味は日々の丁寧な仕事が源泉
「情熱を持って真摯に働く事。ワインへの敬意と品質のために伝統を重んじながら個性のあるキュヴェを造りたい。」とデルフィーヌさんは語ります。
見学の際に自社畑の一部を見せていただきました。車でブジィー村を出て約5分。日当たり抜群の斜面には丁寧に手入れをされたブドウ樹が広がっています。ジャン・ヴェッセルの豊潤な果実味の由来を感じる瞬間でした。
近代的で柔軟な醸造を実践
クリアな果汁を得られる空気圧搾機
ドメーヌの外観は素朴で素敵な邸宅といった印象ですが、地下にある醸造スペースは非常に近代的で清潔に保たれています。
ブドウの収穫後、2台の空気圧搾機でじっくりとプレスにかけられます。
「この中で風船が大きくなるように徐々に空気が膨らみ、ブドウにとってストレスの無い状態で綺麗な果汁を得る事が出来ます。」(デルフィーヌさん)
その後デブルバージュによって余分なものを取り除き、温度管理されたステンレスタンクか木樽で第1次発酵へと移行。
ル・プティ・クロに使われるシャンパーニュ地方産の木樽
樽専用の醸造室も設置され、「ル・プティ・クロ」の醸造はこちらで行われています。希少なそのキュヴェは”新樽”と”1度だけ使用した樽”、”2度使用した樽”の3種類の樽を使い分けると言います。
そのため、毎年新しい樽を1つだけ購入し、古い樽は醸造用もしくはリザーヴワイン用に再利用します。
またそれとは別に3,400Lと4,500Lの大樽を2つずつ設置。キュヴェに合わせた醸造を実践しています。
貴重体験!動くジロパレット
熟成期間はキュヴェによりますが、およそ2年〜10年と長く、カーヴには沢山のワインが保管されています。
ダヴィッドさんが澱の溜まった状態を光に照らしてわかりやすく説明してくれます。
更にわざわざジロパレットを動く様子を見せていただきました。大変貴重な経験です。少しずつ角度を変えて、澱を徐々に瓶の口の先に集約させていき、最後にデゴルジュマン(澱抜き)が行われます。
デルフィーヌさんとダヴィッドさんご夫婦のお話は明快で具体的。私達の知りたいポイントをきちんと説明してくれます。
待ちに待ったテイスティングタイム!
最新キュヴェ、ピュールB3
最後はセンス良くデザインされたテイスティングルームで4種類の試飲。
まずは最新キュヴェ、ピュールB3(またはBBB)からスタート。
ブジィー村で栽培されたシャルドネのみで造られた大変珍しいブラン・ド・ブランです。名前が意味するのはブジィー村(B)、ブラン・ド・ブラン(B、B)の3つのB。熟成期間4年、ドサージュは0〜2g/l。
デルフィーヌさんとダヴィッドさんが目指したのはシャルドネが持つフレッシュさやミネラル感を、ブジィー村の特徴的な力強さと共に表現する事。ユニークな個性を持つ素晴らしいキュヴェに仕上げられています。。
オレンジのアロマからブリオッシュのニュアンス、やがて現れる微かなヨードの香り。ドライでキレのある味わいですが、ブドウの厚みがしっかりと感じられるのはブジィーのテロワールならでは。温度が上がるにつれて柑橘系の爽やかさが優しさを帯びてきます。
テロワールを表現、エクストラ・ブリュット
ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%のブレンド比率。熟成期間は2年から3年を経ています。0〜2g/lのエクストラ・ブリュット仕上げ。
最小限のリキュール添加により、ナチュラルで活き活きとした味わいが楽しめます。ジャン・ヴェッセルではそれを「カーヴを出たばかりのありのままの姿」と言い表しています。
プラムやベリーなどの果実やフローラルなアロマは香り高く繊細。フルーティーなフレーバーの中にエネルギッシュな酸の存在感があり、全体を引き締めています。余韻が長く、洗練された印象。
低ドサージュを好まれる方だけでなく、ワインとしての強さがあるので幅広い層の方が楽しめそうなキュヴェです。
凝縮した赤い果実の風味、ロゼ・ド・セニエ
ジャン・ヴェッセルと言えばロゼ。赤ワインのように鮮やかなルージュが美しいこちらのロゼ・ド・セニエはマセラシオン(浸漬)法によって造られています。ピノ・ノワール100%。
ブドウ果汁と果皮を24時間〜48時間ほど接触させる方法で、これにより濃密な色調が生まれます。(接触させる時間は年によって異なるそうです。)2〜3年の熟成、ドサージュは8〜9g/l。
香りはデリケートで赤い果実や花のアロマが中心。そこにハーブや紅茶のニュアンスが柔らかく溶け込んでいます。明快なアタックで広がるベリー系の果実味。中盤からはフレッシュさが際立ち、程よいほろ苦さやスパイスの要素が加わります。
トップキュヴェ、プレスティージュ・ミレジメ2007
ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%。ドサージュ7〜8g/l。最低8年もの熟成後にリリースされるドメーヌが誇るトップキュヴェです。
ブジィー村にある最良の区画より収穫したブドウを厳選、ヴィンテージ毎の魅力を最大限に引き出す事でその年の個性を存分に表しています。
高貴な輝きに満ちたイエローゴールド。ドライフルーツやシェリー、カスタードクリーム、ビスケットなど複雑なアロマがたっぷりと香ります。きめ細やかで勢いのある泡立ちが生み出すビロードのような質感。蜜を感じる味わいながら、長い熟成により酸と甘みがワインに綺麗に溶け込んでいます。
大振りのグラスでメインディッシュと共にじっくりと味わい極上品です。
試飲したすべてのキュヴェそれぞれに表情があり、細部へのこだわりが感じられるものばかりでした。
今回の訪問で終始笑顔で親切に私達を迎えてくれたジャン・ヴェッセルの皆さん。豊かで優しさのあるシャンパーニュのスタイルは彼らの印象そのものでした。
ジャン・ヴェッセル ブリュット ロゼ・ドゥ・セニエ 【ハーフボトル】
ロゼの名手、ジャン・ヴェッセルのセニエ法によるロゼ。凝縮した赤い果実の風味が詰まった一本。
ジャン・ヴェッセル ブリュット グラン・クリュ プレスティージュ 2011
オールドファッションボトルに詰められた、ブージィらしさを活き活きと発揮したドメーヌが誇るトップキュヴェ。
「やまうずらの眼」と名づけられた、その名の如く淡いピンク色。 そんな可憐な色合いを持ったシャンパーニュです。
ジャン・ヴェッセル ブリュット グラン・クリュ キュヴェ "ル・プティ・クロ"2008 【ギフトボックス】
シャンパーニュ地方で一番小さなクロから栽培された希少なブドウを樽熟成によってその魅力を最大限に引き出した特別なキュヴェ。
ジャン ・ヴェッセル ブリュット ウイユ ドゥ ペルドリ 【マチュザレム 木箱】
「やまうずらの眼」と名づけられた、その名の如く淡いピンク色。 そんな可憐な色合いを持ったシャンパーニュです。
ノン・ドサージュの率直で爽やかな味わい。フィネスとエレガンスを兼ね備えた優秀なアペリティフです。
営業日のご案内
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