アイ村にて1876年よりぶどう栽培を営む名門の家系で、4代目のアンドレ・ロジェによるRM設立（1968年）以降も、引き続き「ボランジェ」など大手メゾンへのぶどうやバルクワインの販売を主業としてきましたが、1987年、5代目当主ジャン・ポル・ロジェの継承によって、厳格なリュット・レゾネ栽培への転換をおこない、20年もの歳月をかけて、醸造の最適解の研究およびそれに伴う設備の刷新に取り組みながら、少しずつ自社ビン詰めを拡大し、「キュヴェ」（一番搾り果汁）のみの使用や区画ごとのきめ細やかな醸造といった解の確立によって、「アイのシャンパンとは何か」の答えが作品に宿った2006年、世界に向けて発売が開始され、「別格の存在」としてフランスの歴史に燦然と輝き続けるアイ100%のシャンパーニュにこだわったシャンパーニュ造りを行なっているメゾンがアンドレ・ロジェです。

エクリプス ニュメロ・ディスは100%グランクリュ・アイのピノ・ノワール100%によるブラン・ド・ノワール。平均樹齢30年。2017年産を除く2011年〜2021年産までの10年分のワインをソレラ式に貯蔵していたヴァン・ド・レゼルヴを使用し、澱引き後228リットルの樽で3年間熟成、15ヶ月間ビン熟成しています。MCR（濃縮ぶどう果汁）によるドザージュは8g/l。 キュヴェ名の「エクリプス」は「日食」のことで、「日食の後に太陽が光り輝くように、暗い地下セラーで長期熟成させた後に金色に輝くシャンパンが姿を現します」という表現から命名。ラベルの絵も、水彩画が趣味というジャン・ポル自身が描いたものです。「N°10」の生産本数は7550本で、ラベルにシリアルナンバーが記載されています。