樽使いの名手が引き出すムニエの可能性

ヴァレ・ド・ラ・マルヌのフォソワ村で家族が経営するデウ・ペール・エ・フィスの8代目当主を務めるブノワ・デウ。ワイン造りや農業だけでなく、パリでビジネスを学び、ソムリエや大手ドメーヌでの営業経験を積み、2011年に自身のブランド『ブノワ・デウ』を立ち上げました。

ビオディナミ栽培を導入した3ha畑は、9割がムニエで、その可能性を追求し、自然に寄り添いながら、高品質なシャンパーニュを造っています。ブルゴーニュで樽について学んだ経験を活かし、醸造は樽発酵・樽熟成。品質を保つために生産量を限定しているところからも、ブノワ・デウの誠実さが見て取れます。

畑の側に植えられたクルミの木に由来するラ・ルー・デ・ノワイエは、ムニエ100％で造られたブラン・ド・ノワール。228Lの樫の樽で発酵し、11か月熟成させています。アーモンドやはちみつ、カフェモカ、バニラの香りに包まれ、スモーキーな樽のニュアンスも感じられます。ミネラルと酸味が見事に調和し、旨みとして口中に広がり、余韻が長く続きます。
ノン・マロラクティック発酵、熟成期間は4年、ノン・ドサージュで仕上げられています。

数年後には簡単に手に入らないシャンパーニュになっているかもしれない、そんなポテンシャルを秘めている生産者が造るムニエ100％のブラン・ド・ノワールです。