自然派シャンパーニュとしてフランスでも高い人気を誇る「ドラピエ」。現当主ミッシェル・ドラピエ氏の娘で、メゾンの一員でもあるシャルリーン氏が来日しました。
今回は、特別にメゾンのセラーから蔵出しされたヴィンテージ1979と2002、ドラピエのスタイルをあらためてご紹介します。

南部で家族経営を続ける大手自然派メゾン

ドラピエは、シャンパーニュ南端ウルヴィル村にメゾンを構え、8代続く家族経営メゾンです。

自然派の代表的なメゾンとして有名で、所有する53haの畑は農薬を一切使用していない有機栽培を実践。また、添加物であるSO2を極限まで減らし、SO2完全無添加のキュヴェ“サン・スフル”もリリースしています。
ビオロジック栽培、低SO2によるピュアな果実味と香味をもつピノ・ノワールがドラピエの基軸となっています。

滑らかな旨味たっぷりの3リットル、カルト・ドール

アペリティフは、ドラピエの名刺となるスタンダードキュヴェ“カルト・ドール”の3Lボトル。ピノ・ノワール主体で優しくピュアな果実味とアロマが特徴的です。

ドラピエの3Lはフルボトルと比べて、よりはっきりとした旨味と滑らかさ、焼き菓子のような甘い風味の香ばしさが感じられます。ビッグボトルがより美味しいと言われる理由は、瓶内の空気比率が低くなるため、ゆっくりと美味しく熟成する事が様々な造り手によっても語られています。

蔵出しのカルド・ドール1979と2002

カルト・ドールは、良年のみに例外的にヴィンテージキュヴェを醸造しています。基本的にはフランス国内のレストランに限定数のみリリースされる特別品です。

過去20年において最も偉大なる年と断言できる2002年

熟成によるトーストのような香ばしい香りが特徴的です。複雑味としっかりとした旨味のある余韻が続きます。 バランスが非常によくフレッシュさもあるため、偉大なヴィンテージから生まれたブドウの力を感じさせます。

ムニエ主体の非常に凝縮した葡萄が仕上がった1979年

1979はドラピエで初めて醸造されたヴィンテージで、メゾン在庫も僅かとなった極めて希少なシャンパーニュです。 2019年の初めにデゴルジュマンしたばかりでドザージュは4.5g。

長期熟成由来のとても濃密なハチミツの香りが特徴的で、ブルゴーニュの白ワインのような雰囲気を感じさせます。 熟成による複雑味に酸化のニュアンスが僅かにありますが、まだ活き活きとした果実味も感じられます。非常に長い余韻があり、満足感のある一本です。

熟成感と複雑味のある味わいは、キノコを使った濃いソースのお料理などにもピッタリです。
バックヴィンテージならではの熟成感味わいをぜひお楽しみ下さい。