J.ラサール当主、アンジェーリーヌ氏ご来社

2025年7月、シャンパーニュ生産者J.ラサールの現当主・アンジェーリーヌ氏にご来社いただき、社内セミナーを開催いたしました。

ご自身の名前がキュヴェ名となっているアンジェーリーヌ・ブリュットをはじめ、フラグシップキュヴェのプレフェランス、ロゼ、スペシャル・クラブを試飲させていただき、こだわりや特長を詳しくお伺いすることができました。

クラブ・トレゾールのスペシャル・クラブ

中でも印象に残ったキュヴェがスペシャル・クラブ。

スペシャル・クラブとは、”クラブ・トレゾール・ド・シャンパーニュ”に加盟するRMが造るシャンパーニュの中で、様々な審査に合格したキュヴェだけに販売が許可されるヴィンテージ・シャンパーニュです。

高品質シャンパーニュを追求するクラブ・トレゾールは、1971年にシャンパーニュ地方で初めて設立されたワイン生産者の団体で、現在24のRMが加盟し、アンジェーリーヌ氏は副会長を務めています。

元々はジャック・セロスやピエール・ペテルスたちが「もっとテロワールを謳いたい！」、「クオリティはもちろん、数量もグラン・メゾンに負けないものを世の中に提供したい！」という想いから立ち上げた自社畑100％の栽培家(RM)が集まるグループです。

現在彼らは脱退していますが、彼らのこの想いは今もしっかりと引き継がれ、いろいろな村の栽培家が加盟することで、テロワールの多様性やヴィンテージの多様性を出せることがこのクラブ最大の強みです。

スペシャル・クラブを名乗るためには・・・

スペシャル・クラブを名乗る条件はまず、ヴィンテージ・シャンパーニュであること。
そしてそのヴィンテージ・シャンパーニュのなかでも最上の出来であると造り手が思うものをスペシャル・クラブとして出したいと申請します。毎年ではなく、造り手が良いと思った年にのみ申請。もちろん申請しても必ずしも合格するとは限りません。通過しなかったものは各自のメゾンで自分たちのラベルで出すこととなります。

審査は公平を期すため、加盟しているメンバー内でお互いに審査し合うシステムで、毎回ブラインドで行われます。

第一審査：一次発酵を終えたとき（スティルワインの状態）
第二審査：二次発酵を終えたとき（泡が発生した状態）
第三審査：デゴルジュマンもドサージュも終えた出荷前の状態

この3つの審査を全て通過したキュヴェのみがスペシャル・クラブのラベルを張り、世界に出すことができるのです。

J.ラサールから出すスペシャル・クラブは祖父の代からずっとシャルドネ60％、ピノ・ノワール40％のアッサンブラージュで、 シャルドネの持つエレガントさが際立つスタイルを目指し、最低でも10年以上セラーで熟成させてからリリースされます。

メンバーの加入も、役員の選出も、審査も投票形式で、公平を期すクラブ・トレゾール。
その中で選ばれしヴィンテージ・シャンパーニュがスペシャル・クラブです。

2014年産からラベルがリニューアルされていますが、”SPECIAL CLUB”の文字を見かけたら一度手にとってみてください。その年イチバンのキュヴェに出会えることでしょう。

J.ラサールについて詳しくはコチラ
スペシャル・クラブについて詳しくはコチラ