今こそランソンを飲む理由 ランソン 来日セミナーレポート

シャンパーニュ・ランソンからアジア統括のマリアン・ジョフロワ氏が来日。 上級キュヴェを含む贅沢なテイスティングセミナーが開催されました。
日本でも馴染みの深いブラックのラベル、英国王室御用達、最古のシャンパーニュ・メゾンのひとつ、ノン・マロラクティック発酵・・・。
シャンパーニュ・ランソンにはすでに一定のイメージを持たれているシャンパーニュ・ファンが多いと思います。
最後にランソンを飲まれたのはいつですか?そんな方々に、今こそランソンを飲んでほしい。ランソンのエスプリを体感したセミナーの様子をご紹介します。
最高醸造責任者エルヴェ・ダンタン氏による様々な改革

ランソンは1760年にランスに創業された最も古いシャンパーニュ・メゾンのひとつ。2006年よりボワゼル・シャノワール・シャンパングループ(BCC)の傘下に入っていますが、今日まで実質的な家族経営を続けています。 1900年から2024年の長きにわたり、英国王室御用達として認定され、ウィンブルドン・テニストーナメントのオフィシャルシャンパーニュとして30年以上も採用されています。
歴史あるシャンパーニュ・ランソンの現在に至る革新が始まったのは2013年から。経験豊かで情熱溢れるワインメーカー、エルヴェ・ダンタン氏が最高醸造責任者に就任。様々な改革を行いました。
- 区画毎の単一醸造
- “シェ・ボワ”(木樽貯蔵庫)の建設
- 優良生産者からのブドウ調達とサスティナブルの取り組み
- 『クリエイション』コンセプトへの転換
長い歴史を持つランソンでは何世代も続くブドウ栽培農家との信頼関係があり、高品質なブドウの確保が出来ていました。グラン・クリュとプルミエ・クリュが50%を占め、100のクリュから供給。スタンダードキュヴェでも特級&1級の比率は50%という贅沢さを誇ります。エルヴェ・ダンタン氏加入後に積極的な投資を行い、非常に高度な醸造設備を導入。
元々、優位な原料ブドウに素晴らしい醸造環境が加わり、現在におけるランソンのスタイルを確立する事となりました。バラエティ豊かなクリュから厳選したブドウをノン・マロラクティック製法で醸造。そして歴史あるメゾンならではの充実したレゼルヴワイン・コレクションが加わりました。
セラーでの長期熟成 へ
長期間の熟成はノン・マロラクティック製法を実践するが故に必要な工程です。シャンパーニュでは多くの生産者が酸を和らげるマロラクティック発酵を行います。これは、熟成を早めてよりスピーディーにシャンパーニュを販売するという資金繰りに関する側面も持っています。長期熟成が必須となるノン・マロラクティック製法を取り入れるシャンパーニュ生産者は非常に少なく、クリュッグやサロン、ゴッセ、アルフレッド・グラシアン、そしてランソンが挙げられます。
ここで一点、ランソンにおける変化をご紹介します。ノン・マロラクティック発酵にこだわるランソンですが、ノン・ヴィンテージのキュヴェにおいては、25%程度のマロラクティック発酵を行っています。以前はすべてのキュヴェをノン・マロラクティック発酵100%で製造していました。 エルヴェ・ダンタン氏は、スタンダードクラスの酸味が強いという消費者からの声に耳を傾けて、現在のスタイルに変更したそうです。
実際にブラック・クリエイション258(旧ブラックラベル)を試飲した際、記憶の中にある酸が際立ったイメージはなく、果実の凝縮感や多彩なニュアンスを前面に感じました。酸は伸びやかでありながら過度な強さはなく、豊かな風味の輪郭を際立たせるような印象です。
一方でプレステージ・キュヴェは、創業時から続くノン・マロラクティック発酵100%。まずヴィンテージ・キュヴェに関しては卓越した年のみ造られ、原料ブドウはグラン・クリュを主体に、少量のプルミエ・クリュをブレンド。極めて高品質なブドウを用いて、最低熟成期間が9年。この贅沢な造りに対して、価格設定が非常に良心的です。
ノーブル・シャンパーニュについては、現行ヴィンテージが2005年。希望小売価格は36,000円税別ですが、原料ブドウはグラ・クリュのみ。そして熟成期間はなんと17年という長さ。時を経た上質な熟成感と余韻にいまだ感じられるフレッシュさのバランスの妙が堪能できます。
ポートフォリオを刷新、2013年の変革から進化を続けるランソン
ランソンに大きな変化をもたらしたエルヴェ・ダンタン氏によるイノベーション。 その変革は2013年から着実に、精力的に進められてきました。
2020年、設立260周年を記念してポートフォリオとラベルデザインを一新。 また、2024年にはスタンダードキュヴェを”ブラック・クリエイション“、”ロゼ・クリエイション“という新名称でリリース。更なる品質改革と情報の透明性を目的としており、ベースワインの収穫年の特徴を引き出し、その年の個性やブレンドの詳細などを細かに公開しています。収穫年の違いは、ラベルの横に表示される数字で示され、ファーストリリースからのブレンド回数を表しています。
伝統と革新を包括したシャンパーニュ。今こそランソンを・・・

今回、日本のインポーターが変更となり、改めてランソンのこだわり、伝統と革新を改めて学ぶ素晴らしい機会となりました。 セミナーでインポーターの方が話されていたランソンに関するエピソードが印象的でしたので、ここでご紹介します。
”私は現地でランソンを訪問し、会食する機会をいただきました。 その席で株主の一人がセラーマスターであるエルヴェ・ダンタン氏に強い口調で詰め寄る場面がありました。『2005年のノーブル・シャンパーニュを現行ヴィンテージで販売しているなんてどういうつもりだ、在庫や原料コストの事を考えると、もっと早く売るべきだ!』
これに対し、エルヴェ・ダンタン氏は毅然と答えたのです。 『熟成をして、それでいてフレッシュなスタイルを貫いていく。これがランソンのDNAであり、絶対に譲れないところだ。経済的な理由もあるかもしれないが、私達はこのやり方を続けていく。』”
信念のもと独自の道を歩むランソンは、シャンパーニュが高騰する中、採算度外視でスタイルを保持している稀有な存在と言えます。 あなたがランソンを飲まれたのはいつでしょうか。 今こそ、歴史と革新を包括したランソンのシャンパーニュを楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと新しい出会いが待っています。
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英国王室御用達の名門ランソンの象徴ともいえるブラックラベルが一新。更なる品質改革と情報の透明性を追求した’’クリエイション’’。
英国王室御用達の名門ランソンの象徴ともいえるブラックラベルが一新。更なる品質改革と情報の透明性を追求した’’クリエイション’’。
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英国王室御用達の名門ランソンの象徴ともいえるノン・ヴィンテージレンジのひとつ、ロゼが一新。果実味とミネラルが調和するエレガントロゼ。
マロラクティック醗酵比率は25%以下。バランスの良い、美しい酸が表現された美食家向きの傑作シャンパーニュ。
ランソン ノーブル・シャンパーニュ 2005【ギフトボックス】
英国王室御用達の名門ランソン社の全てが表現された最上級キュヴェ。深く余韻に圧倒される至極の一本です。
ランソン ノーブル・シャンパーニュ ブラン・ド・ブラン 2005【ギフトボックス】
英国王室御用達の名門ランソン社の全てが表現された最上級キュヴェ。緊張感のある酸とミネラルが口中を包み込む、秀逸な一本。
英国王室御用達の名門ランソンの象徴ともいえるブラックラベルが一新。更なる品質改革と情報の透明性を追求した’’クリエイション’’。
英国王室御用達の名門ランソンの象徴ともいえるブラックラベルが一新。更なる品質改革と情報の透明性を追求した’’クリエイション’’。
営業日のご案内
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