シャンパーニュ メゾン訪問 ドラピエ ドラピエ メゾン

ドラピエは自然と芸術を愛する人々に愛され続けるシャンパーニュです。
シャンパーニュの生産地としては南端のオーヴ県ウルヴィル村に醸造所を構ています。
当主ミッシェル・ドラピエ氏が笑顔で出迎えてくれました。



1808年よりこの地でシャンパン造りを始めたドラピエファミリーは、現当主ミッシェル氏で8代目。他の大手メゾンとは異なり、現在まで常に家族経営を続けています。

12世紀にシトー派の修道院の僧侶達によって築かれた地下セラーは現在も瓶熟庫として使われています。 ドラピエファミリーの歴史を大いに感じました。

早速、ミッシェル氏が畑に案内してくれました。 所有する畑53ha。この畑では1989年から一切の農薬をしない有機栽培を実践しています。

有機栽培を始めるきっかけは長女シャルリーンの誕生であったと語ります。「子供達の将来を考えた葡萄栽培を今こそはじめるべきだ」と考えそれを実践。この地の可能性を信じてミッシェル氏は努力を重ねて結果として、一切の農薬を排除しながらもより良質の葡萄を収穫出来るようになったと言います。

ウルヴィル周辺はおよそ1億4千年前のジュラ紀からの石灰石土壌が広がり、ブルゴーニュから伝来したピノ・ノワールに最適な土壌。 ドラピエはスタンダードラインから全てのキュヴェでピノ・ノワールが機軸となっています。

また、ここで“古代葡萄品種アルバンヌ”が栽培されており、なんとこの古代葡萄品種はシャンパーニュ全体でたった2haしか栽培されてません。ドラピエはその半分の1haを所有しています。

このアルバンヌは他にも2種ある古代葡萄品種、プティ・メリエとブラン・ブレと共に「キャトール」と言う名前で販売されています。飲んだ印象はスッキリとした飲み口、中盤に少しの苦味をアクセントに夏ミカンのような余韻に変わって行きます。畑廻りをしたあとに、キャトゥールを頂き、スッと体内に染み渡りました。

1995年カルトドールもしっかりいただきました。 やはり複雑さを持った熟成感があります・・・・!!

ミッシエル氏お父様アンドレ氏(先代当主)をパチリ

ドラピエの特徴として忘れてはならないのが、酸化防止の使用を極限まで減らしている事。 「きっかけは私も父もSO2のアレルギーだった事。そして、なによりSO2は果実本来の香りを台無しにしてしまう」と親子で取り組んだのがSO2不添加のシャンパーニュです。

セラーに戻り、見せていただいたのが、ドラピエではドサージュの量が非常に少ないのが特徴ですが、使用されるのは25年間樽熟成された角が取れたリキュール。 これこそ門外不出です。樽熟成することで蔗糖の甘さから全ての要素が馴染んだ自然で柔らかな甘味に変化していき、黒葡萄であるピノ・ノワールに良く馴染むのだといいます。 それにしても色といい香りといいすばらしいの一言。

そしてリザーヴワインの貯蔵庫へここで熟成され、ワインとして完成される時を待ちます。オーク製の卵型の樽。この卵型の樽によってワインが中で対流し、バトナージュ(かきまぜ)の必要がなくなります。

次は地下セラーに案内して頂きました。 ドラピエ地下セラーは1150年シトー派修道院によって造られたもので、ドラピエではマグナムサイズ(1,500ml)以上のビックボトルサイズもその大きさの瓶のまま熟成させています。

ドラピエの愛好家の名前が貼り出されてました。 シャルル・ド・ゴール(もちろんシャルル・ド・ゴールという名前のキュヴェ名を作ってますから、ご存知の方も多いでしょう) 映画俳優のジェラール デパルデュー、ジョージ・ブッシュやプーチン、ジェニファー・ロペス、ジダン、サルコジ、そしてなんと小泉純一郎元首相も愛飲しています。

応接室のある暖炉を使って、牛肉や豚ノホルモンを腸詰にしたこの地方の郷土料理をいただきながら、ミッシェル氏のドラピエ家のこだわりのシャンパーニュを頂きながら最高の時間を過ごせました。

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