ゴッセ来日、醸造長とマリアージュの実践
ゴッセの醸造責任者オディロン・ド・ヴァリーヌ氏とアジア輸出マネージャーのカリナ氏が来日。シニアソムリエ栗本を交えて、ゴッセのシャンパーニュとお料理とのマリアージュをご紹介します。 あわせて世界限定1,000本のセレブリッシム1995が新登場。
神戸三宮 Cuisine Franco-japonaise Matsushima様
カリナ氏:私達のメゾンでもシェフを呼んでシャンパーニュと合わせることは日常的にあります。東アジアの中でも、日本の料理は非常にデリケートで細部まで緻密にこだわった料理です。ですので、日本の食材を使い日本で作られた料理とのマリアージュはとても興味深いです。
オディロン氏:私たちにとってもマリアージュは重要ですし、興味深いです。ゴッセは食事と合わせる事も考えて造っていますが、フランスの高級レストランではほとんど全てでゴッセを使ってもらっています。 ですが、日本ではどういった組み合わせになるのかとても興味深いです。
長期熟成メゾン"ゴッセ”のおさらい
改めて強調したいのは"家族経営”であることです。一度たりとも金融グループに入ったことがなく、熟成期間やスタッフのマネージメントについても家族で自分たちで決められることが大きな誇りとなっています。
そして、独立した会社として15世紀に足跡を残しています。シャンパーニュでは最も古いワイン製造の会社として認められています。
ゴッセのシャンパーニュは伝統的な造り方です。澱と共に長期熟成し、マロラクティック発酵を避けてブドウ本来のリンゴ酸を生かす、職人的な造り方を続けています。
長期熟成を前提として造っていますので、若い内に売る気は全くありません。
このように長い時間をかけて造るシャンパーニュですので、プロの方に好まれ、世界のソムリエの皆様に愛されるシャンパーニュとなりました。
各キュヴェの味わい、マリアージュを実践
グラン・レゼルヴ・ブリュット
フレッシュなリンゴの香り、ピノ・ノワールのボリューム感もあり、綺麗な酸と熟成感のバランスが取れています。夏でも冬でも飲みたくなるような絶妙なバランス感があります。
オディロン氏:ゴッセの代表的なシャンパーニュです。一言でいうとバランス感に富んだワインです。いつどんな場所でも楽しめる、フルーティーでまろやかで繊細さもあって複雑な味わいです。
これをアッサンブラージュする時に、毎日飲める、そして一日の内の何時でも飲めるシャンパーニュにすると考えています。
ローストビーフや、リッチなクリームのかかった魚料理にもぴったりです。
グラン・ブラン・ド・ブラン・ブリュット
オディロン氏:100%シャルドネではありますが、ミネラル感があって、塩風味のあるブラン・ド・ブランにしています。そのため、多くのソムリエは魚や海の幸にこのワインをおすすめしています。
アペリティフとして、ミネラル感と塩風味が舌を整えてくれると思います。
シニアソムリエ栗本:食材やバランスにもよりますが、ローストビーフやサワラの燻製にはブラン・ド・ブランも相性が良いです。ブラン・ド・ブランと一言で言えばスッキリ爽やかですが、ゴッセは綺麗な酸が特徴ですので、特に日本料理に合わせやすいと思います。ブラン・ド・ブランの味わいは多様なので、実際に試してみないとわからない事がよくあります。
オディロン氏:ブラン・ド・ブランはゴッセの中ではとても新しい2011年に初めてリリースした商品です。ゴッセの特徴としては長い熟成期間を必要としているため、それに耐えるシャルドネを見つけました。 モンターニュ・ド・ランスの本来ピノ・ノワールを植えるような土地に植えたシャルドネを使うことで、ワインにストラクチャーと緊張感が加わます。シャルドネらしいミネラル感はコート・デ・ブランのシャルドネを合わせる事で補完されています。
グラン・ミレジム・ブリュット 2006
熟したリンゴの甘い香りに、熟成感があり、たっぷりと旨味が感じられます。
オディロン氏:2006年を写真に撮ったようなキュヴェです。その年の持ち味を出し、どんな年だったか思い出せるような毎年違う個性があります。2006年はゴッセの中で唯一ピノ・ノワールの配分が多いシャンパーニュです。次は2012年ヴィンテージのリリースを予定していますが、シャルドネが存在感を出した年で70%はシャルドネになると思われます。
かぶを使ったソースの苦味と爽やかさのある複雑な風味にはミレジメが合います。
栗本:穴子の味わいにはミレジメが合いました。
グラン・ロゼ・ブリュット
カリナ氏:ジャンバラヤのようなリッチなスパイスの効いた料理にはロゼが合いました。スパイスの風味の豊かさとロゼの風味が応え合うように感じます。
ロゼと言ってもシャルドネが多く入っているので、スパイスを食べた後の舌をシャルドネの爽やかな風味が綺麗にしてくれる感じだと思います。実際にやってみるととても楽しい組み合わせです。
このロゼは魚介料理の軽やかさや、スパイスのリッチさに応えてくれます。
セレブリス・ロゼ エクストラブリュット 2007
ワインの輪郭・骨格が非常にはっきりとしています。ロゼらしい赤い果実の風味があるグラン・ロゼと対照的で、骨格を与えるためにロゼにしたという意図が明確に感じられます。爽やかな酸と旨味が特徴的でワインとしてのバランスがとても良いです。
カリナ氏:通常のロゼとは違い、ストラクチャーを与えるための結果としてのロゼです。 豚の干し肉を使った料理にもぴったりでしたが、和牛にもとても合うと思います。
栗本:和牛のほほ肉にはセレブリス ロゼもとても良く合います。ソムリエがマリアージュを完全に決めてしまうよりは、セレブリスとセレブリスロゼのように複数で組み合わせみるのも面白いです。
セレブリス エクストラブリュット 2007
長期熟成による複雑味に酸化熟成の風味が僅かにあり、力強い凝縮感に香ばしさとバターのような香りと滑らかさ、まだまだフレッシュ感も感じられます。
カリナ氏:しっかりとしたソースの牛肉の料理、そして歯ごたえと甘みの野菜も合わせるとセレブリスが一番相性が良いです。
栗本:根菜のほろ苦さはこちらの白のセレブリスが合っています。
セレブリス "セレブリッシム”1995
非常に豊かな熟成感に、想像以上に活き活きとした酸が残っています。酵母によるイーストの香りにブリオッシュの香ばしさ、たっぷりの旨味がある長い余韻が続きます。
バターや香ばしさや、ビターさのあるデザートにも予想外に合います。
オディロン氏:このキュヴェは世界限定1,000本のみのリリースですが、ゴッセのスタッフと同じように経験を分かち合って貰いたいという思いからリリースされたキュヴェです。 澱と共に10年間熟成しデゴルジュマンを行い、更にセラーで熟成されました。今回のリリースは、何かのマーケティングのためのタイミングではなく、ワインの方から準備が整ったサインがあったタイミングという事です。マロラクティック発酵をしない事で、ブドウ本来のリンゴ酸を守っているので、フレッシュ感とエレガントさを残しています。
醸造責任者としての責任
醸造責任者は全てに対する決断をしなければなりません。
様々な栽培家と仕事をしていますが、それぞれ全く違う土地や栽培による材料が入ってくるので、収穫の時点でアッサンブラージュの事が念頭にあります。
そして3月頃まではタンクの中にワインがいますが、子供と同じで、ある程度の自由を与えながら良さを発揮出来るようにどう手助けすべきかを考えます。 大きい企業では熟成の時間的猶予が無かったり、醸造責任者の自由が許されなかったりします。ゴッセだからこそ、時間的余裕や選択の自由があります。
カリナ氏:今回のように数種類のワインと料理のマリアージュを試す事が出来るのは非常に面白い経験です。また、組み合わせを一本だけに絞る事は非常に難しいと感じました。皆様もぜひ大人数で様々なシャンパーニュとのマリアージュを楽しんで下さい。
オディロン氏:ゴッセは小さなメーカーで、大きなRMとも言える規模です。セレブリッシム1995は、ドン・ペリニヨンが800万本生産している中で1,000本という非常に例外的なワインです。 25年かかってようやく整った”ワイン“としての味わい、経験を分かち合ってほしいです。
ゴッセ グラン・ミレジム・ブリュット 2015 【ギフトボックス】
上等な白ワインのように暖かみの中にミネラリティと酸が調和。味わう程に素晴らしさを確信していただけます。
ゴッセ グラン・ブラン・ド・ブラン・ブリュット【ギフトボックス】
最低でも36ヶ月に及ぶ長期熟成。名門らしい堂々とした気品に満ちたブラン・ド・ブランです。
営業日のご案内
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |