シャンパーニュの魅力

シャンパーニュをもっと身近に

結婚式やパーティなど特別な日しか飲まないお酒というイメージはもはや昔の話となっています。華やかなシーンから日常を彩る場面まで幅広くフィットするのが、シャンパーニュの素晴らしさです。

 

休日のお昼からシャンパンブランチで幸せなひとときを過ごすことも珍しくなく、身近になってきた今日この頃。 シャンパーニュをもっと身近に感じていただく為に「美味しい泡立ちの飲み物」という以外にもいろいろ知っておきましょう。

シャンパーニュとは

シャンパン ラベル

泡立つワイン=シャンパーニュと思われてる人が多いのですが、フランス・シャンパーニュ地方の特定の地域の 特定のブドウ品種を使って、伝統的な製法(シャンパーニュ製法)による発泡性ワインのみがシャンパーニュ(シャンパン)と認められ、それ以外の発泡性ワインは、総称して「スパークリングワイン」と呼ばれます。

 

ブルゴーニュなどの他のフランス地方とは異なり、シャンパーニュ地方では村単位での格付けのみ。プルミエクリュ(第一級)が44村、グランクリュ(特級)が17村があり、格付けをラベルに表示する事が認められています。

 

格付けの元となっているのは、エシェル・ド・クリュと呼ばれるブドウの買付け時に用いたシャンパーニュ地方独自の制度で、当初はブドウ栽培農家の保護が目的とされていました。現在では制度自体は廃止されていますが、品質の目安として伝統的に機能しています。

シャンパーニュは、エチケットに必ず『Champagne』と表記することが義務づけられています。

シャンパーニュ地方について

シャンパーニュ地方 地図

シャンパーニュ地方はフランス北東部の地域圏でパリから東へおよそ150キロ、アルザス・ロレーヌ地方の西側に位置しています。パリからTGVで45分程で訪れる事の出来るランスは歴代のフランス国王の戴冠式が行われたノートルダム大聖堂やジャンヌ・ダルク像など歴史の足跡を感じる中心都市です。一面に広がるなだらかな平原や点在する史跡のコントラストがまるで絵画のように美しい景色がシャンパーニュ地方には点在しています。

 

アルザスよりも北に位置しているシャンパーニュの平均気温は約10度、生育期の平均気温でも16度前後。季節による変化が大きく、冷涼であるためブドウの栽培には厳しい地域です。冬の厳しい寒気や春の遅霜などあらゆる困難を乗り越える栽培者の弛まざる努力と昔はドーバー海峡から続く海底が隆起して現れた海の古代生物も堆積する真っ白な石灰質土壌の恩恵を受け、酸味とミネラル分の強いブドウが生まれるためシャープな切れ味と格調高いシャンパーニュが生まれます。

 

ブドウ畑の総面積は約35,000haは東京ドーム7500個くらいの広さで、こうした特異な気候風土から生み出される繊細で複雑な味わいのシャンパーニュは、世界中の人々から愛され、華やかで特別な日の演出には欠かせないものとなっています。

シャンパーニュの生産について

シャンパーニュ地方で主要なブドウ栽培地は主に5つの地域があります。中でも有名な3つの地区がモンターニュ・ド・ランス、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ、コート・デ・ブランです。各々のテロワールを活かしたブドウ栽培を行っており、地区の名称を聞いて造られるシャンパーニュの特性を想像する愛飲家も多くいます。

残る2地区が近年注目を集めるコート・デ・セザンヌ、シャンパーニュ地方の希少な非発泡性ワインであるロゼ・ド・リセイやコトー・シャンプノワの生産が盛んなコート・デ・バールです。

 

シャンパーニュの生産会社には多様な業態があり、略号としてラベルに小さく記載されています。大手メーカーはネゴシアン・マニピュラン(NM)に分類され、ブドウを栽培、買付けをして醸造しています。

レコルタン・マニピュラン(RM)はブドウ栽培農家が自社畑のブドウのみで醸造する小さな業態です。その他にも分類があり、シャンパーニュを選ぶ際の一つの基準になります。(詳細下記に掲載)

シャンパーニュの味わい

厳しい気候のシャンパーニュ地方では、安定した品質を保つため、異なる畑、異なる収穫年のワインを“ブレンド”して造られるのが一般的です。それはシャンパーニュ地方がフランスのワイン生産地としては北限にあたるために、単一年のブドウでシャンパーニュを造ると質にバラツキができるため、保存しておいた原酒ワイン(リザーブ・ワイン)をブレンドすることにより味を一定に保つ工夫がされています。

 

メゾンの個性を体現しているのはラベルに年号表示のないノン・ヴィンテージのシャンパーニュ。これは数十種類をブレンドして造るため造り手のこだわりや哲学が込められています。確固たるメゾンのスタイルを知るにはノン・ヴィンテージのシャンパーニュが最適と言えます。

 

ヴィンテージと呼ばれるシャンパーニュはブドウの当たり年のみに醸造されるもので、その収穫年のブドウを100%使用しなければなりません。ヴィンテージ・シャンパーニュには瓶詰め後の澱との接触をより長くさせる厳格な規定があります。

さらに規定以上の長期熟成を経てリリースされるキュヴェも多く熟成感のある複雑な味わいを楽しんでいただけます。

シャンパーニュのブドウと畑

基本の3種類のブドウ

AOC法上、シャンパーニュ地方で使用が許可されている品種は、8品種ありますが、主要3種をブレンドして醸造しています。これらをアッサンブラージュ(ブレンド)をしたり、単独で用いたりしながら、それぞれの品種の個性を引き出してシャンパーニュ造りをおこなっています。 ピノ種は赤ワイン用の品種ですが、果皮から色素が染み出ないように果汁を絞って使用します。

 

<シャルドネ>

白ブドウ。しっかりとした酸とミネラルを持ち、さわやかさや繊細さを表現、長期熟成を助ける役目も果たします。香りは柑橘類や白い花、ミネラルの香りを生みます。コート・デ・ブラン地区やコート・デ・セザンヌ地区で広く栽培されています。

 

<ピノ・ノワール>

黒ブドウ。力強い果実味を持ち、シャンパーニュの骨格をつくり、なめらかな質感としっかりとしたボディを表現。シャルドネ同様、長期熟成に向きます。モンターニュ・ド・ランス地区、コート・デ・バール地区が主要栽培地です。

 

<ピノ・ムニエ>

黒ブドウ。ピノ・ノワールの枝変わり品種。葉の表面に綿毛のようなものが付き、裏面は粉がふいたように見えることからムニエ(meunier=粉屋)と名付けられました。味わいにやわらかさ、丸みを与えます。ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区で多く栽培されています。

 

畑の5つの栽培地域

シャンパーニュ地方 地図

<モンターニュ・ド・ランス Montagne de Reims> ランスの山

“ランスの山”という意味のこの地区は、ピノ・ノワールの名産地でシャンパーニュの中心的な都市ランスがある丘陵地です。ランスには大手メゾンが集中し、まさにシャンパンの都といったような街です。

味わいに関して 一般に“山物”のワインはアルコール度数が高く、十分なボディを持っていますが、さりとて決して重いというわけではなく、ここに育つピノ・ノワールは、デリケートな味わいと、はっきりそれと分かる特有なブーケ(熟成香)を持っています。

 

<ヴァレ・ド・ラ・マルヌ Vallée de la Marne> マルヌ渓谷

マルヌ川に沿って東西に伸びるエリア。両側に山が迫り、V字谷のような地形となっており、川からの湿度と反射光がマイルドな気候を作り出してる一方、谷間に冷気が落ち込み、川が運んだ粘土質による冷たい地表温度が霜をよびこむ地域です。

高い湿度は病害を起こしやすいため、開花が遅くて収穫も早く病害にも強いピノ・ムニエが育ちます。 エペルネ以東はV字谷が開けてくるため、霜や病害の影響を受けずに川の恩恵だけが強調されます。格付けされた村はこのエペルネ以東の南斜面に集中しており、南向きのアイ村などでは素晴らしいピノ・ノワールが生み出されます。

 

<コート・デ・ブラン Côte des Blancs> 白い丘

東向きの傾斜を持ち、グラン・クリュの村ではシャルドネの栽培しか許されないシャンパーニュ最高のブランド・ブランを生む地域です。コート・デ・ブランのシャルドネから生まれるシャンパンは、常にフレッシュさを失わずゆっくりと熟成し、デリケートで気品をそなえています。

この地には「うねり」があり畑ごとにミクロクリマ(微小気候)が生じます。最も特殊なのがクラマンの丘で、丘の周囲をぐるりと東向きから真南向きまでの畑が取り囲み、香りが強く、スケールの大きいシャンパーニュを造り出します。

ル・メニル・シュール・オジェでは、同地区でも最も表土が薄く、鋼のように力強く、芳醇で、元気に満ちたミネラルを持つブドウが造られ、メニルより南の村は粘土の表土が増え、黒ブドウも栽培されるヴェルトゥーなどのプリミエ・クリュの村が密集するエリアとなります。

 

<コート・デ・セザンヌ Côte de Sezanne> セザンヌの丘

コート・デ・セザンヌはコート・デ・ブランの南西、マルヌ県とややオーヴ県にまたがり、セーヌ・エ・マルヌ県とも接する地域です。細長く伸びた丘陵地に位置し、シャンパーニュ地方の中では比較的温暖で海洋性気候の影響が感じられます。白亜の土壌に一部粘土質が加わり、豊かなミネラリティや酸がありながらもふくよかさやコクのあるシャンパーニュが出来上がります。

シャルドネ中心に栽培していましたが、最近はピノ・ノワールの栽培面積が増加しています。

古くから大手メゾンにブドウを供給する栽培家が、近年レコルタン・マニピュランに転換するなどシャンパーニュ通の間で特に注目を集める地域です。

 

<コート・デ・バール Côte des Bar>

コート・デ・バールはシャンパーニュの南東に位置し、景観はマルヌの白亜質の平原の中にあって、谷の集まりによって浪状に入り組んだ形になった丘陵が際立っています。平均10度近くの勾配があり、丘陵の頂部は針葉樹に囲まれていてこの産地の風景を特徴づけています。

シャブリ地区に似たキンメリッジ階の土壌から、溌剌としたミネラリティ溢れるシャンパーニュが醸し出されています。主要葡萄品種はピノ・ノワールで、栽培面積の8割を占めています。シャンパーニュ地方の希少な非発泡性ワインであるAOCロゼ・ド・リセイがある事でも有名。

シャルドネも白亜の石灰質の土壌から、ミネラリーでコクのある高品質なシャンパーニュが生まれます。

グラン・クリュとプルミエ・クリュの違いとは?

100%格付けの村を「グラン・クリュGrand Cru 」、90%〜99%格付けの村を「プルミエ・クリュPremier Cru 」に分類されています。

100%クリュ(格付け)のみのブドウから造られたシャンパーニュは、ラベルにグラン・クリュ(特級)・90%〜99%格付けのみのブドウから造られたシャンパーニュはプルミエ・クリュ(1級)と記すことが認められています。

シャンパーニュの生産業態

シャンパーニュの生産者の多様な形態は、エチケットの隅に小さく記載されている、認可番号の先頭に記されたアルファベットで読み解く事が出来ます。

 

<NM ネゴシアン・マニピュラン>

原料となるぶどうや原酒(ワイン)を自社畑からだけではなく他から購入して醸造します。ネゴシアン・マニピュランとよばれ、一般的に大手生産者はほぼこの業態です。

 

<RM レコルタン・マニピュラン>

自分の畑でぶどうを栽培・収穫し、醸造、瓶詰めまでを全て自分で行うレコルタン・マニピュランといい、どの造り手も小規模なために毎年同じ味を造ることはできませんが、その代わりにぶどう栽培から一貫して自社で手がけることで、大手には無い個性あるシャンパーニュが味わえます。

 

<CM コオペラティブ・マニピュラシオン>

ブドウの栽培者同士が協同組合を作って一緒に醸造し、シャンパーニュを造ります。

 

<MA マルク・ダシュトゥール>

生産者のブランドではなく、オーダーにより顧客のためのオリジナルブランドを造ります。エチケットにはレストラン名など顧客名が入り、実際にシャンパーニュを造った生産者の名前はどこにも記載されません。

 

<RC レコルタン・コーペラトゥール>

ブドウ栽培農家が所属する組合で製造し、栽培農家自身の名前で販売します。

 

<SR ソシエテ・ド・レコルタン>

同じ団体に所属する栽培家の畑で収穫したブドウで製造し、独自のラベルで販売します。

 

<ND ネゴシアン・ディストリビュトゥール>

瓶詰めまで行った完成したシャンパーニュを購入し、自社ラベルで販売します。

シャンパーニュの種類

<ノンヴィンテージ・シャンパーニュ Non Vintage Champagne>

異なるブドウ品種、異なる畑、異なる収穫年の原酒ワインをブレンドして製造され、そのメゾンを象徴するシャンパーニュです。ラベルには収穫年の記載がなくN.V.と記載されています。 瓶内で澱と共に熟成する期間は最低15ケ月です。

 

<ヴィンテージ・シャンパーニュ Vintage Champagne>

格別に優れた作柄の年に限り造られ、同じ収穫年の原酒だけで造られるシャンパーニュで、エチケットにはヴィンテージ(収穫年)が記載されます。 瓶内で澱と共に熟成する期間は最低30ケ月です。

 

<プレステージ・シャンパーニュ Prestige Champagne>

極上の原酒のみを使用した、各メゾンを代表する最高級シャンパーニュ。 ヴィンテージが多いが複数のヴィンテージを調合したノン・ヴィンテージもあり、プレミアムなキュヴェにしか感じられない特別な個性を有するもの、とされています。

 

<ブラン・ド・ブラン Blanc de Blancs>

白ブドウのシャルドネだけで造られたシャンパーニュで、白ブドウの酸味が生かされたきりっとすっきりした感じが特徴です。瓶内熟成を経ると、濃厚でリッチな風味が生み出されます。

 

<ブラン・ド・ノワール Blanc de Noirs>

黒ブドウのピノ・ノワールとピノ・ムニエ、またはどちらか1種類だけで造られたシャンパーニュで黒ブドウの果実味がボリュームとコクのある味わいが楽しめます。

 

<ロゼ・シャンパーニュ Rose Champagne>

瓶詰め前に白ワインに赤ワインをブレンドする方法(アッサンブラージュ法)と、黒ブドウの果汁に果皮と種も一緒に漬け込み、適度な色と風味がついた段階で果皮と種を取り除いて製造する方法(マセラシオン方式 セニエ方式)があります。この方式で造られたロゼ・シャンパーニュは赤に近いしっかりとした色合いのピンク色で、凝縮感のあるタイプが多くなります。また極稀に直接圧搾法(黒ブドウを破砕を行わず、直接圧搾してほのかに色付いた果汁を白ワインのようにアルコール発酵させる方法)があります。

シャンパーニュの甘辛度

最後の品質調整で行われるドザージュ(加糖)の量によって、シャンパーニュの甘辛度が分類されます。加えるのは主にワインと砂糖溶液を混ぜたものでリキュール・デクスペディション(Liqueur d'Expedition)=門出のリキュールと呼ばれています。

 

残糖分 g/L

  • エクストラ・ブリュット 0~6g
  • ブリュット Brut 0~12g
  • エクストラ・ドライ Extra Dry 12~17g
  • セック Sec 17~32g
  • ドゥミ・セック Demi Sec 32~50g
  • ドゥー Doux 50g以上
 

最も流通しているのは辛口の「ブリュット Brut」です。 3g以下をブリュット・ナチュール、パ・ドゼ、ドザージュ・ゼロと記載することもあります。

シャンパーニュの製造過程

シャンパン 製造工程
生産者訪問レポート RM シャンパン 生産者 マチュザレム フェイスブック ティエノ来日レポート ソムリエのワインコラム「デゴルジュマン」 AYALA アヤラ来日セミナー マイィ来日セミナー エリックロデズ来日セミナー ガティノワ来日セミナー ギィ・シャルルマーニュ来日セミナー

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